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新刊『黄昏愛歌』仕上がってまいりましたーー。わー、印刷所さんちょっぱやだ。
夏コミの日に通販開始できたらなぁと思っていたのですが、今日の夜にでも通販開始して夏コミ前後にお届けになるようにしたいと思いますー。OFFLINE訂正せねば。
あと、こりもせず『脱友』サスケのターンup」です。次で終わりかと。
ここまで人格崩壊もうちでは珍しいんでなかろうか。サスケは美しく格好良くないとサスケじゃないわよぅ!!という方はご遠慮された方がよいと思われます。
そんなのノープロブレム!!という方のみどぞー。
脱友☆の条件⑧
今のは幻術ですか?
魂を飛ばしていたサスケが、開いたままだった浴室のドアを慌ただしく閉めたのは、入ってからしっかり30秒経ったあとだった。本人の動揺からしてそれは思ったよりも早い逃避からの帰還だったように思われる。
ここに入った瞬間フラッシュバックした記憶にみっともなく叫びそうにはなったが、そこは気合いで押し留めた。それでも時折うめくように喉から絶叫の断片が漏れ出てしまうのは仕方がない。
なにせここで起こったあれやこれやのプレイが走馬灯のように蘇ったのだ。動揺しないわけがない。
いや、若干の覚悟はしていたのだ。目が覚めて自分とナルトが同じベッドで、しかもお互い一糸纏わぬ姿で寝ていて、なおかつどちらのものなのか判別は不可能だが、ところかまわず撒き散らされていた体液がすべてを物語っていた。
なにかが起こったと思わない方がおかしい。顔に熱が上がってくるのがわかる。
サスケはそれを紛らわせるようにシャワーのコックをひねった。ややして狭い浴室に湯気がこもりはじめる。
備え付けの椅子に腰をおろした途端、これに座らせ自分がナルトにいたした所業を思い出して、サスケは卒倒しそうになった。
「……まさかここまでやらかしてたとはな」
そう口に出してみてサスケは、否とそれにかぶりを振った。
最後までいたしていなかっただけ傷は浅かったといえるだろう。どちらかといえばナルトの。
サスケは思い出すまで、絶対、間違いなく、ほぼ完璧に、ナルトを抱いてしまったと思い込んでいた。自分があれほど泥酔していたナルトに組み敷かれるとは思えなかったし、なにより必ず残ってしまうだろう傷というか違和感というかそんな簡単に想像できてしまうような負担が己の体にはまったくない。少しのだるさは残っているが、それも心地よい類いに入るものだった。
(アイツ、本気で覚えてなかったよな……)
多少の挙動不信は仕方がないだろう。ナルトが嘘を言ってるようには見えなかった。術を使うまでもない。
(でもまったく思い出さなかったら……)
あの約束はどうなるのだろう。自分が好きであればセックスしてもいいというナルトの言葉は反古になってしまうのだろうか。
(幻術でも見せてみるか)
サスケが覚えてる限りの出来事を見せたらナルトは納得するかもしれない。
そこまで考えてサスケは持っていたシャワーノズルを落としてしまった。
(なに考えてんだ……!)
「ぶふッ!」
下からの不意打ちにサスケは声をあげる。落ちたノズルが生き物のようにのたくって上を向いた瞬間、湯が顔面を直撃したのだ。
サスケを攻撃しながらうねうねと動くノズルを彼は忌ま忌ましげにつかんだ。その瞬間やはり思いだされる後景に、震えそうになる手でそれを壁に固定させた。
(……これでナルトの…………)
もう、ここにあるすべてのものが昨夜の記憶に直結してしまうようだった。
またもや魂の脱出が始まったように思われたが、サスケはおもむろに髪を洗いだした。シャンプーのあとにリンスまでして体と顔を洗った。わりかし丁寧に。
そんなたわいない時間稼ぎをしたところで、今という現実が1mmたりとも変わるわけがないのだが、何かをせずにはいられない時とはあるものなのだ。
そんな逃避中のサスケはついで歯ブラシに手を伸ばす。しかしつかんだところで無残にもそれはボキリと折れてしまった。
少しの沈黙が流れる。
ややしてサスケのはぁはぁという荒い息が浴室に響きはじめた。場所柄なんだかとてもあやしげだが、憔悴した顔がそういったピンク的なものをはっきり裏切っている。
「ありえねぇ……。オレがナルトの×××に×××して××××したあげく××××するなんて……。しかもまた××りたいとか……」
サスケの低められた暗い声が完全に伏せ字にしなければならないような言葉を流暢につむぎだす。もうサスケは言っていいことと悪いことの区別もつかないでいた。それでも一人であるということで彼の人格があらかた守られたのは幸いといえたのだが。
今のは幻術ですか?
魂を飛ばしていたサスケが、開いたままだった浴室のドアを慌ただしく閉めたのは、入ってからしっかり30秒経ったあとだった。本人の動揺からしてそれは思ったよりも早い逃避からの帰還だったように思われる。
ここに入った瞬間フラッシュバックした記憶にみっともなく叫びそうにはなったが、そこは気合いで押し留めた。それでも時折うめくように喉から絶叫の断片が漏れ出てしまうのは仕方がない。
なにせここで起こったあれやこれやのプレイが走馬灯のように蘇ったのだ。動揺しないわけがない。
いや、若干の覚悟はしていたのだ。目が覚めて自分とナルトが同じベッドで、しかもお互い一糸纏わぬ姿で寝ていて、なおかつどちらのものなのか判別は不可能だが、ところかまわず撒き散らされていた体液がすべてを物語っていた。
なにかが起こったと思わない方がおかしい。顔に熱が上がってくるのがわかる。
サスケはそれを紛らわせるようにシャワーのコックをひねった。ややして狭い浴室に湯気がこもりはじめる。
備え付けの椅子に腰をおろした途端、これに座らせ自分がナルトにいたした所業を思い出して、サスケは卒倒しそうになった。
「……まさかここまでやらかしてたとはな」
そう口に出してみてサスケは、否とそれにかぶりを振った。
最後までいたしていなかっただけ傷は浅かったといえるだろう。どちらかといえばナルトの。
サスケは思い出すまで、絶対、間違いなく、ほぼ完璧に、ナルトを抱いてしまったと思い込んでいた。自分があれほど泥酔していたナルトに組み敷かれるとは思えなかったし、なにより必ず残ってしまうだろう傷というか違和感というかそんな簡単に想像できてしまうような負担が己の体にはまったくない。少しのだるさは残っているが、それも心地よい類いに入るものだった。
(アイツ、本気で覚えてなかったよな……)
多少の挙動不信は仕方がないだろう。ナルトが嘘を言ってるようには見えなかった。術を使うまでもない。
(でもまったく思い出さなかったら……)
あの約束はどうなるのだろう。自分が好きであればセックスしてもいいというナルトの言葉は反古になってしまうのだろうか。
(幻術でも見せてみるか)
サスケが覚えてる限りの出来事を見せたらナルトは納得するかもしれない。
そこまで考えてサスケは持っていたシャワーノズルを落としてしまった。
(なに考えてんだ……!)
「ぶふッ!」
下からの不意打ちにサスケは声をあげる。落ちたノズルが生き物のようにのたくって上を向いた瞬間、湯が顔面を直撃したのだ。
サスケを攻撃しながらうねうねと動くノズルを彼は忌ま忌ましげにつかんだ。その瞬間やはり思いだされる後景に、震えそうになる手でそれを壁に固定させた。
(……これでナルトの…………)
もう、ここにあるすべてのものが昨夜の記憶に直結してしまうようだった。
またもや魂の脱出が始まったように思われたが、サスケはおもむろに髪を洗いだした。シャンプーのあとにリンスまでして体と顔を洗った。わりかし丁寧に。
そんなたわいない時間稼ぎをしたところで、今という現実が1mmたりとも変わるわけがないのだが、何かをせずにはいられない時とはあるものなのだ。
そんな逃避中のサスケはついで歯ブラシに手を伸ばす。しかしつかんだところで無残にもそれはボキリと折れてしまった。
少しの沈黙が流れる。
ややしてサスケのはぁはぁという荒い息が浴室に響きはじめた。場所柄なんだかとてもあやしげだが、憔悴した顔がそういったピンク的なものをはっきり裏切っている。
「ありえねぇ……。オレがナルトの×××に×××して××××したあげく××××するなんて……。しかもまた××りたいとか……」
サスケの低められた暗い声が完全に伏せ字にしなければならないような言葉を流暢につむぎだす。もうサスケは言っていいことと悪いことの区別もつかないでいた。それでも一人であるということで彼の人格があらかた守られたのは幸いといえたのだが。
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